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readings

よむよむかくかく

『株が上がっても下がってもしっかり稼ぐ投資のルール』

business

太田忠[2013]『株が上がっても下がっても稼ぐ投資のルール:バイ・アンド・ホールドを超えて』日本経済新聞社.

『死すべき定め』

non-fiction

Gawande, Atul [2014] Being Mortal: Medicine and What Matters in the End, Metropolitan Books,=[2016]藤井宏明・訳『死すべき定め』みすず書房.

 四肢麻痺の進行は父の望みが絶たれることでもあった。二四時間の介護から人工呼吸器、そして鼻腔栄養チューブを意味していた。そんなふうにはお父さんはなりたくないのだろうね、と私は言った。
 「そうだ、ありえない」。父は言う。「そうなる前に死なせてくれ」
 これは私が生まれてから今までにしたことがある質問の中で、もっとも厳しいものだった。質問するとき私は身を震わせていた——何なのか自分でもよくわからないのだが、父や母の怒りやうつ、この質問をすることで二人をさらに落ち込ませるのではないか、と恐れていた。しかし、後から三人が感じたものは安堵だった。霧が晴れたように感じた。(211頁)

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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『すべての見えない光』

novel

Doerr, Anthony [2014] All the lights we cannot see,=[2016]藤井光・訳『すべての見えない光』新潮社.

 第二次世界大戦中のフランスで、目の見えない少女とドイツ兵の少年が出会う話。二人それぞれから見た世界が、数ページほどの小編を交互に展開することで少しずつ明らかになっていき、この物語の構成が二人が出会うときの描写を引き立たせている。
 二人を巡り合わせるよすがとなるのは、ラジオとダイヤモンドだ。フランスとドイツでそれぞれ生きていた少女と少年が音を介して出会い、そのときの記憶がダイヤモンドを介して残っていく。

彼女はまったく彼には気づかない。朝のほかは、なにもわかっていないようだ。彼は思う。これこそ、シュルプフォルタでいつも教えられていた純粋さだ。(408頁)

すべての見えない光 (新潮クレスト・ブックス)

すべての見えない光 (新潮クレスト・ブックス)